イリアさんの憂鬱

 

 

イリアはある一室のドアからある人たちを眺めていた。

会話ももちろん盗み聞き、

なにかあったら盗撮までする覚悟だ。

 

 

 

「ねえ、この敵倒せない」

「あぁ?貸してみろ。・・・こんなん雑魚じゃねえか」

「だって・・・僕、弱いし・・・。」

 

今ルカとスパーダは携帯型ゲームというものをやっている。

恋人同士のデートがゲームだけとかいうのもおかしいが

突っ込むところはそこじゃない。

 

今の二人の状況、

 

スパーダが足を広げ、その間にちょこんとルカが収まっているのだ。

かなりの密着なので見ているこっちが恥ずかしい。

 

しばらくするとゲームのボタンを押す音だけ室内に聞こえるようになった。

集中しているのか、

ルカはスパーダのことなんておかまいなくゲームを続けている。

その後ろで不機嫌そうな、退屈そうなスパーダの顔がゲーム画面を覗いていた。

 

『あ、これなにかあるわ。』

 

直感的に何かを悟り、カメラの準備をする。

その準備の途中、

スパーダの手がルカの鼻をつついたり、

髪の毛を弄ったりし始めた。

 

ルカは嬉しそうに笑っている。

 

『何でよ・・ルカの相手はこのあたしよ!?普通アレはルカがあたしにするもんでしょうが!!』

 

イリアは心の思いを素で顔に出していた。

なんてったってここは学校の一室、

 

ものすごい形相のイリアを見て、何事かとチラチラ見る人は多かった。

しばらく怒っているとだんだん疲れが盛ってきて辛い。

もう帰ってすぐ寝よう・・・そう思って校門を出た時に、目の前にあの二人が、

しかも手まで繋いで帰っている。

 

「もう何なのよーっ!!!」

 

 

ルカとスパーダを監視し続けるイリアの苦難は続く・・・。

 

監視を依頼したのは学校教師のアンジュだということは、また別のお話。

 

 

 

 

 

 

 

←プラウザバックでお願いします;;