にぎやかな音が飛び交う街に
一人だけ肩を落として歩く少年がいた。
その少年が歩いた道では、通り過ぎ行く者が皆
ヒソヒソと何かを話している。
(うぅ・・・絶対変だよ・・・変だからみんな笑ってるんだ・・・)
そう考えると何もかもが恥ずかしく思えてきて
小走りに走った。
恥ずかしくて顔を上げなく走っていたであろう
ドンっという音と共に自分が転んだのが分かった。
人にぶつかってしまったらしい。
「ぁ・・・す、すいません!!大丈夫ですか??」
「ってェ・・・。自分からぶつかっといてそれだけかよ、あぁ?」
まずい・・・嫌いなタイプ・・・。
よく顔を上げて見てみると、そこには
不機嫌そうな顔をしたいかにも不良らしい男と
その友人らしいこれまた不良らしい男の二人が立っていた。
「あ・・・あの、今持ち合わせがなくっ、て・・・。」
「んなこと言ってんじゃねェんだよ!」
「ひぃっ!」
今日の僕・・・ついてないなぁ・・・。
なんてことを考えてると、横に立っていた男が
「でも、こいつ容姿完璧じゃね?」
と漏らした。
・・・・・は?
一瞬意味が理解できず、そこの場に棒立ちになっていると
「じゃあ少し遊んでもらおうかな~」
いきなり手首を強く掴まれた。
さすがな不良であり、並大抵の男の力じゃない。
「痛っ・・・!!ぃゃ!離してくださー・・・」
「っるせェ!黙って来りゃぁいいんだよっ!!」
さすがに怒鳴られると敵わない。
薄暗い裏路地の奥にまで連れられてくると
いきなり壁に押し付けられた。
「ぃっ・・・!いやだっ!!離して、離してっ!!」
「こいつ、見た目よりうるせェな、どうする?」
「ま、すぐに黙るようになるさ。」
ルカは会話の意味を一瞬で理解できた。
頭の警報がガンガン鳴ってる。
言わなきゃ・・・僕は男ですって言わなきゃ・・・。